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モトコンポ秘話や新製品が続々披露。「モトコンポ×タタメルバイクx藤島康介トークイベント」レポート

  • 17 時間前
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3月20日、モトコンポとタタメルバイクのミーティングイベント「モトコンポ×タタメルバイク meeting ~ホビーバイクカルチャーのこれから~」をバイカーズパラダイス南箱根で開催しました。


このイベントは、ICOMAの折りたたみ電動バイク「タタメルバイク」と同じ「折りたたみ」の要素を持ち、いまだ多くのファンを持つホンダ・モトコンポのファンが集まったファンミーティングイベントです。


モトコンポのカスタムを複数手掛けるバイクビルダーであるSUBARMの小林さん、漫画「逮捕しちゃうぞ」などの代表作を持ち、自身もモトコンポをはじめとしたバイクや車についても造詣が深い漫画家の藤島康介さんとICOMA代表の生駒タカミツが登壇し、モトコンポやタタメルバイクについて熱いトークを繰り広げました。


登壇者左からSUBARMの小林さん、藤島康介先生、生駒タカミツ
登壇者左からSUBARMの小林さん、藤島康介先生、生駒タカミツ

「逮捕しちゃうぞ」でブーム勃発、今もなお多くのファンを魅了するモトコンポ


トークイベントは、モトコンポが生み出してきたファンカルチャーの歴史からスタート。1981年(昭和56年)に本田技研工業が発売したモトコンポは、発売当初はさほど注目を集めず、購入者がいても実際にはあまり走らせなかったという話が残るほど地味なスタートでした。しかし、アニメ『逮捕しちゃうぞ』などの作品への露出をきっかけに一次ブームが起き、CMでシティと並んで登場するなど認知度が広がっていったと、バイクビルダーSUBARMの小林氏が当時の経緯を振り返りました。


ICOMA代表の生駒が小林氏を知ったきっかけも、実はコミケのタイムラインで見かけたモトコンポの同人誌だったとのこと。小林氏は東京・町田でミニバイクのカスタムを中心に活動しており、約6年前から同人誌制作や年一回のモトコンポミーティングへの参加を通じてコミュニティへの関わりを深め、作品を「乗れる模型」として排気量に関係なく表現することを大切にしていると語りました。


モトコンポの同人誌「モトコンポグラフィックス」
モトコンポの同人誌「モトコンポグラフィックス」

作品の中で特に注目を集めたのが、モトコンポのまま高速道路を走れるよう150ccエンジンを搭載した車両です。かつて勤務していたミッドナイトという会社の社長と共同制作し、実際に首都高を走行した経験も持つといいます。小林氏は「一緒に高速を走りたい方はご連絡ください」とコメント、会場の笑いを誘いました。


150ccにカスタマイズしたモトコンポ「桜花」
150ccにカスタマイズしたモトコンポ「桜花」


さらに大阪のミニカーショップ・太田商店の開業デモカーとして制作した車両も紹介されました。グリップエンドにミニッツレーサーのアルミホイールを加工して取り付けるなど細部の遊び心が光るこの作品は、大阪モーターサイクルショーのカスタムサイクル賞で総合最優秀賞を受賞しています。「モトコンポで優勝した人はおそらく過去にも今後もいないのでは」と生駒も賞賛のコメントを送りました。


大阪モーターサイクルショーのカスタムサイクル賞で総合優秀賞を獲得したカスタムモトコンポ
大阪モーターサイクルショーのカスタムサイクル賞で総合優秀賞を獲得したカスタムモトコンポ

生産が終了したモトコンポですが、現在でも頻繁にモトコンポミーティングが開催されており、時には毎回100台以上のモトコンポが集結する盛り上がりを見せており、周年イベントなどのミーティングでは生駒自身も所有するモトコンポとともにタタメルバイクで参加したことがあります。また、鈴鹿サーキットでのあいたいパレードでの現地でのエピソードなどが、笑い話とともに語られました。


毎年開催されているファンミーティング
毎年開催されているファンミーティング

藤島康介先生も「時速40キロで楽しめるバイクはなかなかない。それがホンダから出ていたというのが信じられない」と独特の視点でモトコンポの魅力を表現され、会場を大いに沸かせました。


モトコンポの影響を受けつつオリジナルの変型コンセプトで生まれた「タタメルバイク」


一方のタタメルバイクは、2025年秋に開催された「Japan Mobilty Show」で展示した際に来場者から「モトコンポだね」という声を多くいただいています。小林氏もタタメルバイクの第一印象を「モトコンポっぽいな」と感じつつも、足回りに国産部品を使っている点に安心感を覚えたと語りました。


生駒からは、小林氏がICOMAの開発初期にX(旧Twitter)でコンタクトを取ってきて実際に車両を見に来てくれたというエピソードを披露。「小林さんが失望したら、ダメなんだろうと思いながら作り続けていた」との感想を語りました。


タカラトミー出身でトランスフォーマーの開発経験を持つ生駒は、「タタメルバイクの変形機構はトランスフォーマーの経験から生まれたオリジナル」と前置いた上で、コンセプトの根底にはモトコンポへの強い影響があり、前後長がたためること、ナンバープレート幅ぎりぎりのサイズ感、小サイズ故の限界のシートポジションなどといった点が設計上の基準点になったと語りました。


また、タタメルバイクのサイドパネルをワンタッチで交換できる仕様についても、モトコンポのオーナーたちが純正カウルとカスタムカウルを「衣替え」する文化から着想を得たと説明。「気分でパネルを替えて乗ってほしい」という思いを込めていると語りました。


3Dプリンタを活用したモトコンポのパーツ試作品や新型「tatamo!」を初披露


イベント中盤では、3Dプリンタで制作したモトコンポの外装パーツと、光造形でのシリコン製フォークブーツの試作品を初公開。司会も務めたICOMAの増井がモデリングを担当しており、カウルパーツは充填率を上げれば実用強度も確保できるとの説明も行われました。


3Dプリンタで出力したカウルパーツ
3Dプリンタで出力したカウルパーツ

モトコンポユーザーから注目を集めたのがシリコン製フォークブーツです。廃盤となったゴムパーツを3Dプリンター向けのシリコンレジンで再現したもので、弾力・質感ともに純正に近い仕上がりとなっており、参加者の手から手へと回されながら「別素材のクリアバージョンもある」と会場が盛り上がりました。生駒氏は小林氏へ渡したサンプルで実用性を確認してもらい、反響次第で量産・頒布を検討したいと語りました。


廃盤になったゴムパーツを再現したシリコン製フォークブーツ
廃盤になったゴムパーツを再現したシリコン製フォークブーツ

さらに先日北米でのSXSWで初披露したばかりの新型モビリティ「「tatamo!(タタモ)」も会場で紹介。タタメルバイク」で培った折りたたみ構造をブラッシュアップ、シンプルで変型しやすい機構としたほか、人の動きに反応して表情が変わるといったキャラクター性も備えた新型モビリティです。重量は約20kg台と軽量で、特定小型原付として最高速度20km/h制限の街乗り仕様となっていいるほか、3Dプリンターで作られた外装パーツの交換が可能で、カスタムのしやすさも継承しています。


先日SXSWで発表したばかりの新型「tatamo!」も披露
先日SXSWで発表したばかりの新型「tatamo!」も披露

生駒は「タタメルバイクで実現できなかった軽量化をここで達成した」とコメントし、SXSWの出張時にはスーツケース2個に分割してアメリカへ持ち込んだというエピソードも披露しました。藤島先生からは「車に積んでも燃える心配がない」「後輪がたためるので積みやすい」と実用的な視点での感想が述べられました。


「車に積めるバイクはこれしかなかった」藤島先生とモトコンポとの出会い


イベントの最後を締めくくる藤島先生のトークコーナーに移ると、司会の増井が藤島先生の32年来のファンでファンである事を告白、1994年に杉並公会堂で開催された『逮捕しちゃうぞ』のイベントに参加したというエピソードを披露すると、会場に笑いと温かい空気が広がりました。


藤島先生はモトコンポについて「車に積めそうなバイクがこれしかなかったから選んだ」と率直に語ると、漫画での描写については「ほとんど嘘をついている」とコメント。「できないことができちゃうのが漫画で知りすぎると嘘が書けなくなる」と続けた藤島先生からは、警察ものの『逮捕しちゃうぞ』も「警察をよく知らなかったからこそ描けた」と語りました。


イベントでは「逮捕しちゃうぞ」とタタメルバイクのコラボTシャツやアクリルスタンドも販売
イベントでは「逮捕しちゃうぞ」とタタメルバイクのコラボTシャツやアクリルスタンドも販売

藤島先生自身のモトコンポは、漫画家の知人から「あげる」と譲り受けたもので、資料用にボロボロのまま使っていたところ、劇場版のプロモーション時に企業が修理してくれたというエピソードも披露。「直ったら乗ったら怖い、という感じでしばらく車庫に突っ込んでいた」とのコメントに会場は笑いに包まれました。


イベント終了後は藤島先生のサイン会も実施
イベント終了後は藤島先生のサイン会も実施

登壇者3人が語る、ホビーバイクカルチャーの未来予想図


イベントの最後は登壇者3人が「いま最もほしいモビリティ」を語るコーナーで締めくくられました。


小林氏は「ドローンを複数連結して空を飛びたい」と豪快な夢を披露。「生きているうちに一回くらいは気軽に空を飛べる時代が来てほしい」と語る姿に会場も沸きました。


藤島先生は「分割できるバイクがほしい」と発言。「現地に着くまでのケースの問題を解決できる」と力説し、生駒がその場で開発の可能性を真剣に考え始める場面も生まれました。


生駒は「次世代の乗り物好きを育てたい」とコメント。特定小型原付から原付、普通二輪、大型という段階的なステップアップの入口として、tatamo!のような親しみやすいモビリティを届けていきたいという思いを語り、「我が子のように愛せるモビリティをデザインしていきたい」という言葉でトークイベントを締めくくりました。

 
 
 

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